ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDS_鍵盤のサイズを選ぶことに懐疑的な人達からの質問とそれに対する回答

この記事の元記事: http://smallpianokeyboards.org/faqs/



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FAQs - よくある質問とその回答をまとめたQ&A集


Q1:
ピアニストがある鍵盤から別のサイズの鍵盤に変更するのは難し過ぎるのではないでしょうか。たとえば、子供が小さい鍵盤で学習した後、成長するにつれて標準鍵盤に移りたいと思った場合などです。
A1:
小さい鍵盤を弾いたことのある成人ピアニストの大半が、非常に速く、概ね1時間かそれ以下で新しいサイズに適応するという体験をしています。子供は通常ほぼすぐに適応します。
現在小さい鍵盤を弾く多くの成人ピアニストは、今でも時々標準鍵盤を演奏する必要に迫られるのですが、一旦最初の調整期間を経れば2つのサイズをすぐに切り替えられるというのが彼らの経験です。多くの場合、別のサイズでの1回の練習セッションか簡単なウォームアップしか必要としません。

この体験は、2台の異なる車(おそらく1台のマニュアル車と1台のオートマチック車)での運転、またはビオラも演奏するバイオリニストと比較することができます。標準鍵盤とDS6.0®(15/16)からの調整はほぼ瞬時に行われます。
詳細については、ボイル・R(Boyle, R.)(2012年)の『The experience of playing reduced-size piano keyboards. A survey of pianists(縮小したピアノ鍵盤を弾いた体験。ピアニストの調査)』、MTNA e-Journal、4月と、2015年のダラス室内交響楽団国際ピアノコンクールで、この縮小されたサイズを使ってたった1日だけ練習した後にDS6.0®を演奏しているアンナ・アラジ(Anna Arazi)氏のビデオ(https://www.youtube.com/watch?v=tj1RNLn8K6g)もご参照ください。

一般的な認識とは違い、キーの幅の狭い鍵盤を弾いていても、その必要があるときに標準鍵盤に戻るのが難しくなることはありません。逆に、より手に合った鍵盤を弾くことによって、ピアニストが緊張の大幅な軽減を体験できる傾向があります。
この新たな発見は、より良い習慣を身に付けさせ、大きな鍵盤を使うときの緊張を最小限に抑える一助となります。

2015年7月に、様々な手のスパンの6人のメルボルンのピアニストが、事前の練習をほんの少し、あるいは全くせずに、オーストラレーシア・ピアノ教育学会議でのリサイタルでオクターブが6.06インチの鍵盤(15/16)のカワイのGM12を演奏しました。それに続く質疑応答の集会中に、標準のものよりわずかに小さい鍵盤を演奏することに関連する明白で重要な利点に関して全員が報告しました。
Adjustment and swapping between keyboards鍵盤間の調整と交換)をご参照ください。

Q2:
コンサート会場についてはどうお考えですか?サイズの異なるコンサートグランドピアノを2台以上所有するのはコスト高で非現実的ではないでしょうか。
A2:
1台のグランドピアノ用の交換可能な鍵盤以外に、コンサート会場で2台のピアノを所有する必要はありません。追加の鍵盤とアクションの費用は、コンサート楽器の費用に対してごくわずかなものです。シュタインビューラー社(http://www.dsstandardfoundation.org/)は、数分以内で標準鍵盤と交換できる、グランドピアノ用に改造されたアクション・鍵盤を製造しています。
最終的には、3つの規格判、オクターブが6.5インチの標準鍵盤と、DS5.5®(7/8)と、その中間の『ユニバーサル(あらゆる状況[目的]に使える[対応する])』DS6.0®(15/16)のサイズはあるべきです。
この短い動画は、テキサス州ダラスでのピアノコンクール中に鍵盤が交換されるのを映し出しています。
https://www.youtube.com/watch?=BAjXItVoPsY&list=UUgLVf_Bv6l5tfa0E64DjOrw

Q3:
子供は小さい鍵盤を選ぶかもしれませんが、後で標準鍵盤に適応せざるを得ないのに、子供たちがそれを使って学習する趣旨は何ですか?
A3:
第一に、将来を見据えて、2つか3つのサイズのピアノ鍵盤が広く利用可能になる必要があるので、人口のおよそ半分は『適応する』必要が無いはずです。
(手が大きくなるため、あるいは小さい鍵盤が地域社会でもっと普及する時が来るまで)順応する必要がある人たちの場合、調整期間は非常に短いです(Q1を参照)。
第二に、弾き心地の良さ、障害の危険性の低減、楽しさ(喜び)、学習時間の短縮、演奏できる曲目といった面での利点は、多くの大人にとってだけでなく子供達にとっても重要です。才能ある手の小さい子供(特に女児)が、自分の手が成長するのを待つために『足止めを食う』必要はありません。
他の多くの楽器では様々なサイズが利用できます。例として、子供は人間工学的に自分に合ったバイオリンを弾くよう奨励されています。

Q4:
ピアノを弾く人が複数いる家ではやりにくいのではないでしょうか。 2つ以上の異なるサイズが必要になるかもしれないし、必要な費用とスペースが増えるでしょうに。
A4:
ここにいくつかの想定があります。
幼い子供達はピアノの演奏を習っているが大人は弾いていない家庭では、その家族が小さい鍵盤(DS5.1®かDS5.5®を言います)のピアノを最初に買ってみる価値はあるでしょう。
学習の初期段階では、ほとんどの家庭では子供が上級レベルになって続ける気になるまではグランドピアノにお金を使うことを選ばないので、アップライトか電子ピアノが相応しいでしょう。その段階においては、若い人にどのサイズが適しているかが明確になっているのではないでしょうか。

本格的なピアニストになって様々なサイズを必要とする2人の子供(男の子と女の子を言います)が居る場合、あるいは、家で1人以上の大人も弾く場合は少し複雑になるかもしれません。2つの異なるサイズのアップライトとグランド、または最良の妥協案としてのDS6.0®(15/16)グランドピアノを所有するなど、様々な解決策が考えられます。
また、高等ピアノ教育に入る子供は、自分の選んだ鍵盤のサイズを利用できるだろう大学でほとんどの練習をすることを選ぶかもしれません。
グランドピアノのコストを抑えるために、新しいグランドピアノを注文する人が2台分の代金を支払うのではなく、1つの鍵盤を選ぶだけでよいことが重要です。

覚えておくべき重要な要素は、ピアノの鍵盤のサイズは、かなり上級の曲目を演奏する人たちにとってのみ現実的な問題になるということです。1人以上の人がたまにしか弾かない、あるいは比較的簡単な曲を弾く家庭では、鍵盤のサイズはそれほど重要ではありません。
現在ほとんどの女性達が標準となっているDS6.5鍵盤で『何とか対処している』のと同じように、平均的な手のサイズのほとんどの男性はDS5.5®鍵盤を難なく弾きこなしています。非常に有名なピアニストの中には極めて手が大きい(最大で10インチ(25.4cm)以上のスパン)人がいて、標準鍵盤で問題がないと考えれば、当然『平均的な』男性は小さめの鍵盤、特にDS6.0®を弾けるということになります。
DS6.0®(15/16)サイズを試弾した多くの男性はこの体験を存分に楽しみ、それが前々から弾きたかった曲目を弾けるようにしてくれることに気付いています。
ほとんどの成人女性はDS5.5®よりも大きなサイズを必要としません。

Q5:
小さい鍵盤はそれを使える人たちに不公平な優位性をもたらすのではないですか?
A5:
現在は手が大きいピアニストが不公平な優位性を持っています!
スツールの高さを調節したり、高くしたペダルを取り付けたりすることを不公平だと言ったり、(ヨゼフ・ホフマン(Josef Hofmann)のような)過去に小型の鍵盤を使っていた著名なピアニストが『不正行為』をした、あるいはベートーベンが今日のものより小さい鍵盤を使っていたからといって『不正行為』をしたと言ったりする人などいません!
地域社会で小型の鍵盤がもっと普及するまでは、手が小さいピアニストの人たちはそれを使える他の人たちに比べて不利になりますが、ますます多くのピアニストがキーの幅が細い鍵盤を試せるようになり、ずっと前から悩まされてきた障壁を自覚するにつれて、いずれは彼らがメーカーに変化を余儀なくさせるような勢いを生み出すでしょう。

Q6:
1世紀以上もの間変わっていないのだから、ピアノの鍵盤のサイズも時間をかけて証明されているはずです。メーカーは大半の人たちに合うサイズを選んだのではないでしょうか。
A6:
現在の標準となった鍵盤のサイズは、ピアノが大規模な演奏会場に合うように大きくなった1880年代から続いており、このサイズの鍵盤はフランツ・リストなどの手が大きいヨーロッパ人男性の名演奏家に受け入れられました(Keyboard history(鍵盤の歴史)を参照)手が小さいピアニスト、つまり女性、子供、アジア系の人々は考慮されていませんでした。
もしメーカーが今の時代にピアノを設計したなら、人間の人口全体の手のスパンの入念な調査を行い、このデータをピアノの曲目の要求に関連付けるだろうと思います。これは、もし1つのサイズのみが提供されるとしたらDS6.0®に近いだろうという結論に至る可能性が最も高いでしょう。ですが私たちにあるのは、小さすぎるという人はほぼいないのに、多くの人にとっては大きすぎるピアノの鍵盤です。それは背の高い人に合うサイズしか提供しておらず、あらゆる人がそのサイズを使うことを求めるスキーメーカーと比較することができます。

時々何も変化を求めなかったと言う人もいます。ですが、人々が新製品を体験する前に新しいアイデアを求める主張を表すことは滅多にありません。消費者が好む可能性があるものを予測し、代案を試し、それから需要を生み出しているIT産業における絶え間ない革新についてよく考えてみるだけでいいのです。
地球上のほぼ全ての人にとっては、人生において1つのピアノの鍵盤のサイズしか見たことも体験したこともないので、彼らが異なるサイズが及ぼす影響を想像するのは困難です。

Q7:
人類は大きくなっているのではありませんか?なのになぜ変化が必要なのですか?
A7:
栄養の改善によるこの傾向は、先進国では横ばいになっているという証拠があります。しかしながら、人類が確かに大きくなっているとはいえ、これは子供だけでなく、男女共に全ての人種に当てはまります。性別や年齢や人種の差は依然としてあるのですが、手が大きい多くのピアニストが、現在では更に大きい鍵盤を欲しがっているという証拠はありません。
指が『太い』男性が必ずしも手のスパンも大きいとは限らないため、届く範囲が狭くなるような幅の広い鍵盤を自然と選ばなくなります。黒鍵を慎重に設計することで『太い指』によって引き起こされる問題を最小限に抑えることができます。

人類がもっと小柄だった1880年代より前はピアノの鍵盤ももっと小さく、また『女性』向けに特別に設計されたピアノなど、様々なサイズが利用可能だったことを考慮することも重要です。そしてロマン派の時代以前は、ピアノの曲目で1オクターブを超える音程に遭遇することはめったにありませんでした。それ以後、20世紀の作曲に伴って、手のスパンという点での要求が高まりました。
今日の人口の間での手のサイズのばらつきや、これがピアノの曲目にどのように関連しているかが現実の問題に直結していることです。

Q8:
ほとんどのスポーツの例に従って、男性と女性のピアノコンクールを分けて開催してもいいのではないでしょうか。
A8:
これは19世紀に(パリ音楽院で)行われており、現在は鍵盤のサイズの選択肢が無いことを考えると、多くのピアノコンクールにとってはより公平であるかもしれませんが、その頃に戻ることを提唱するべきではありません。ほとんどのスポーツと異なり、ピアノの演奏の目的とは、例えば誰が最も大きな和音を全速力で演奏できるかを確かめるといった単に物理的[身体的]なものではありません。
技術的な能力は不可欠ですが、ピアノの演奏とは、演奏者とその聴衆[観客]が楽しめる音楽を生み出すことです。従って、全人口の(手が)大きい方へ偏っている1つのサイズに拘ることで多くの人たちが音楽の可能性に到達するのを妨げる障壁を設ける音楽的あるいは技術的な理由はありません。

Q9:
手が小さいピアニストが卓越したテクニックを持っていれば、彼らが曲で遭遇する可能性のあるあらゆる技術的課題をきっとこれで克服するのではないでしょうか。
A9:
優れたテクニックは非常に重要であり、ある程度の障壁を克服するのに役立ちますが、(音楽的な力量など)他の全てが同じならば、手がより大きなピアニストはより高いレベルへ進み、彼(女)のより小さい手が対応するものよりも幅広い曲目を演奏することができます。この不利な条件は、卓越性のレベルが高ければ高いほどより顕著になります。
最高のレベルで競うときに、一流アスリートに最高の道具や衣服があることの重要性は十分理解されており、これには芸術的な構成要素を持つスポーツ(例えばいくつかのウィンタースポーツ)が含まれています。

多くの技術的障害の克服が、小さい手のピアニストを『急場をしのぐ手段[本来の方法でうまくいかないときの代わりの方法]』という解決策へと導くことがよくあります。そしてこれは、ほぼすべての場合により多くの練習を必要とするか、最適な状態には及ばない最終結果か、あるいはその両方をもたらします。
現在、縮小サイズの鍵盤を演奏しているピアニストは、自分の手のサイズが原因で直面していた広範囲にわたる技術的な問題や、これまでは『音符を取る』ことだけに集中する必要があったために、十分な音楽表現がいかにできていなかったかを理解するようになっています。(Pianist Feedback(ピアニストの評価)をご参照ください。)
『手の大きさは問題にならない』との見解は、人間工学や生体力学の正しい原則には裏付けられていません。

Q10:
鍵盤の幅が狭いアコースティック・ピアノは、響きが劣ったり弱くなったりしませんか?
A10:
アコースティック・ピアノの音量や音質は、鍵盤の幅ではなく、響板、弦、その他の部品のサイズなど、楽器自体に左右されます。キーの整音[最終調整]では、他の鍵盤のそれとは違った音が出る場合がありますが、これは鍵盤幅の影響によるものではありません。

Q11:
試験についてはどうお考えですか?こういう鍵盤は当局に認められているのですか?
A11:
他の多くの楽器で様々なサイズが受け入れられていることを考えれば、音楽試験にサイズが選べるピアノの鍵盤を使用することは疑問の余地なく受け入れられるべきです。鍵盤のサイズの選択は、手のスパンの小さいピアニストに『公平な機会を与える』一助となります。これまでは、手のスパンの大きいピアニストにとって明らかに有利に働いています。

2012年8月、オーストラリア音楽審査委員会(Australian Music Examinations Board - AMEB)のニューサウスウェールズ支部は、試験に様々なサイズのピアノ鍵盤を使用することに原則的に異議はないと述べました。他の国々では、関係機関がその問題に真剣に取り組む必要があります。この問題に関する試験の規制に異議を唱えたいどの教師にも、その裏には有力な証拠があります。

Q12:
ですが、非常に有名なピアニストの中には、例えばアリシア・デ・ラローチャのように手が小さい人も居たのではないですか?
A12:
ほとんどの場合、このような主張をしている人たちは名前が挙げられているピアニストの正確な手のスパンを知りませんし、『平均的な手のスパン』についての正確な概念や、男女差や人種差といったその社会全体にわたる実際の手のスパンのばらつきに関する正しい認識をその人たちが持っているとは考えにくいです。
比較的指が細い痩せた手は、実際にはその届く範囲(即ち手のスパン)が驚くほど大きい場合でも『小さい』と見なされることがあります。ピアニストの割に『小さい』と見なされる可能性がある手は、全人口を考慮すれば実際は平均を上回っているかもしれません。

自分は手が小さいと言う男性ピアニストは、『男性の割に小さい』というのが本当の意味ですが、実際には殆どの成人女性と比べて大きいというのはよくあることです。世界的に有名なピアニストが、他の最上位のピアニストの非常に大きな手と自分自身を比較しているにすぎないのであれば、自分の手を『小さい』と言うかもしれません。
アリシア・デ・ラローチャ(Alicia de Larrocha)は、彼女の身長だけに基づいた思い込みで『手が小さい』とよく言われているピアニストです。ですが、彼女は自身が全盛期の頃には10度届いていたと自ら語っていました。これは成人女性の80%以上をもってしても無理な仕事です。
参照:Hand span versus height(手幅と身長との比較)

Q13:
ですが『手が小さい』成人はきっとごく一部しかいないはずなので、サイズが選べる鍵盤の市場はとても限られているのではないでしょうか。
A13:
近年の査読を経た研究によると、その人たちが広範な上級の曲目を演奏することを望んでいると仮定すれば、女性の約87%と男性の24%が現在の『一般的な』鍵盤に対して手のスパンが小さすぎているということが分かっています。アメリカの大学でピアノを専攻している学生を対象に行われた最近の調査では、75%がさらに大きな手を望んでいることが明らかになっています。キーの幅が細い鍵盤を弾けば、ピアニストが事実上『より大きな手』を手に入れます。
現在のところ、子供達は手の大きな男性向けに設計された楽器で学ぶことを余儀なくされています。
ピアノを習い始めた人達が挫折や怪我のために諦めることが少なくなり、高齢になっても演奏を続ける可能性が高くなるため、選択肢を提供することで市場全体が拡大するでしょう。

Q14:
子供は通常、初級から中級の曲目しか演奏せず、まだ手が小さいうちはオクターブに挑むべきではないことを考えると、なぜキーの幅が細い鍵盤を使って習う必要があるのでしょうか。
A14:
まず第一に、子供は人によって成長の度合いも異なれば、手のスパンにも大きなばらつきがあります。『平均的な』成人女性よりもスパンが大きくなっている10歳の男児も多くいます。このような子供達(主に男児)は大きく優位に立っており、才能のある子はすぐに上級の曲目に進むことができます。それ以外の才能ある子供達は、自分の手が成長するのを待ったり願ったりするほかありません。そして、多くの中級の曲目にはオクターブが含まれています。

このほかに、
  • 理想的な手の演奏位置とは、可能な限り解剖学的に中立にあることです。 子供が成長するにつれて、練習量の多い人はブリッジが適切に発達せずに、手が変形してしまう可能性があります。6度を演奏するだけでも、レガートのパッセージやアルペジオは非常に小さい手にとっては過度の伸張を伴うことがあります。
  • 読を経た研究によると、(大人だけでなく)子供も、特にオクターブや広い和音を演奏することで障害を負う危険があることが分かっています。
  • 細幅鍵盤を利用できる子供達はより多くの演奏を楽しんでいます。

もし鍵盤のサイズが子供にとって問題ではないのなら、なぜ中国の有名な音楽学校が子供達に箸で指を伸ばすことを推奨したり、手の手術さえも勧めたりするのでしょうか。なぜ子供達は小さなバイオリンを使うように勧められているのでしょう。

Q15:
とはいえ、多くの手が小さなピアニストがとても上手に演奏するのを見てきました。彼らがオクターブや和音に届きさえすれば、それだけが絶対に重要なことですか?単に10度を分散させればいいだけです。
A15:
ピアニストがオクターブや特定の和音に『届く』からと言って、彼らが健康的な可動域内で弾いているとは限りません。極端な状態で繰り返し動作する筋肉や関節は時間の経過とともに消耗し、使い過ぎによる痛みや怪我を引き起こします。
バロックや初期のクラシックの曲に限定されることを望まないピアニストにとっては、緊張を高めることなくオクターブの広範なパッセージを演奏するのに十分な大きさのスパンを持つことは特に重要です。
過度の伸張や緊張もまた音楽性を妨げます。これには強弱幅、リズム、スピードに対するパワーやコントロールの不足が挙げられます。
痛みを感じているピアニストも多くの場合口を開きたがりません。『痛みなくして得るものなし』という精神構造が未だに存在し続けているのです。


これらよくある質問のコピーがここからダウンロードできます。
http://smallpianokeyboards.org/wp-content/uploads/2020/11/PASK-FAQs_November-2020.pdf

こちらにもアクセスしてください。
http://paskpiano.org/vision-for-the-future/

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