ALTERNATIVELY SIZED PIANO KEYBOARDS_大人で手が小さい人はどれくらいいる?

この記事の元記事: http://smallpianokeyboards.org/how-many-adults-have-small-hands/



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How many adults have small hands?

- 手の小さい大人はどれくらいいる?


Proportions of adult pianists with 'small' versus 'large' hands
- 手の『大きい』成人ピアニストと比較した手の『小さい』成人ピアニストの割合


前記のページ: Defining a ‘small hand’『小さい手』の定義)より、『小さい』手を『大きい』手と区別する基準点が得られます。
これに基づいて、オーストラリアのピアニストの手のスパンのデータ(Hand span data – recent Australian study手のスパンのデータ - 近年のオーストラリアの研究))の分析が『小さい手』のピアニストの割合を推定するのに用いられました。
もちろん、これらの比率は標準鍵盤に関連したものです。

その分析では、6.0インチ(15.24 cm)未満の2-5(人差し指から小指)のスパンの調査という点におけるほぼ全てのピアニストもまた、1-5(親指から小指)のスパンが8.5インチ(21.59 cm)に満たないことが示されています。したがって、『小さい手』のピアニストの割合の推定値が、1-5(親指から小指)のスパンのみに基づいている可能性があります。
その結果、次の『区間』におけるピアニストの割合が下の表とグラフに示すように推定されています。

A: 非常に小さい
1-5のスパンが7.6インチ(19.3 cm)未満

B: 小さい
1-5のスパンが7.6インチ(19.3 cm)から8.5インチ(21.6 cm)未満

C: 大きい
1-5のスパンが8.5インチ(21.6 cm)から9.4インチ(23.9 cm)未満

D: 非常に大きい
1-5のスパンが9.4インチ(23.9 cm)以上



子供の手のスパンを対象としたより小規模な研究では、区間A(非常に小さい)内の成人女性のスパンと幼い子供(12歳未満)のそれとの間にはかなりの重複があることが示されています。つまり、かなりの割合の女性(ほぼ3分の1)が子供の手の大きさだということです。
Hand span data – recent Australian study手のスパンのデータ - 近年のオーストラリアの研究)をご参照下さい。

Hand spans in context - 状況に応じた手のスパン


以下は、状況に応じた『小さい手』と『大きい手』を示しているグラフ表示です。多くのピアニストの経験と、標準鍵盤と関連した手のスパンについての認識に基づく、より幅広い情報を活用しています。


'Small' versus 'large' hands when there is a choice of keyboard size
- 鍵盤のサイズの選択肢がある場合の『小さい』手と『大きい』手との比較


上記で定義されている『小さい手』は、特に標準(オクターブで6.5インチ(16.5 cm))の鍵盤を演奏するという課題にあてはまります。キーの幅の狭い鍵盤に移動することにより、ピアニストの手は実質的に『大きく』なります。例を挙げると、DS5.5®鍵盤(オクターブで5.5インチ(約14 cm))へ移行すると、スパンが7インチ(約17.8 cm)の人は、6.5インチ(16.5 cm)鍵盤上での8.2インチ(約21 cm)のスパンの人と同等になり、彼らの事実上の手のスパンが1インチ(2.54 cm)強『大きく』なるのです。これにより、弾くことのできる最大の音程に白鍵の音符が少なくとも1つ多く加えられます。
平均的な7.9インチ(20 cm)の女性の手のスパンの場合、これは、DS5.5®鍵盤では少なくとも彼らの手が6.5インチ(16.5 cm)鍵盤上での平均的な男性の手のスパンと同等であることを意味しています。
それは、オクターブや広い和音の高速なパッセージを、痛みや緊張を最小限に抑え、怪我のリスクを減らすだけでなく、楽に、素早くかつ力強く弾ける(あるいは弾けない)ことの違いを意味しています。

『女性の手は平均して男性の手よりも15%小さいのです。女性の手が一般的に男性の手の大きさの7/8になることを理解すれば、この統計値は非常に興味深いものです・・・。標準となっている鍵盤は通常の大きな手に合うよう設計されています。7/8の鍵盤を演奏すれば、私が標準鍵盤での[夫の]体験を再現しているのがはっきり分かります。』
キャロル・レオーネ博士(Dr Carol Leone)。米国テキサス州ダラス、南メソジスト大学メドウズ芸術学校、鍵盤楽器研究室の学科長、2003年、p.27。

標準化された鍵盤は比較的新しい開発(Keyboard history鍵盤の歴史)を参照)で、現在私たちにあるサイズは歴史的背景においても大きいものです。
オクターブで6.5インチ(16.5 cm)の鍵盤は、人間工学的視点から見て、男性のかなりの割合はもちろんのこと、女性と子供の大部分にも合っていません。その上、ピアニストのスパンはピアニスト以外の人たちよりもやや長いという証拠もあります。これは少なくともある程度までは自分の意志による選択であり、つまり、(音楽の才能など他のすべてが同じの)スパンが大きい人たちほどピアノがより簡単でより楽しくなり、若くして成功を手にし、その結果として演奏を続けることが促される傾向が強いということです。

アメリカの大学のピアノを専攻する(女性が男性を上回る3:1)学生の意識に関する最近の調査では、75%がもっと大きな手が欲しいと述べています。これは、同程度性別が混合したグループ内で『手が小さい』と見込まれている割合と概ね一致しています。

伝説的なヨゼフ・ホフマンといった過去の偉大なアーティストの中にはキーの幅の狭いピアノを使用していた人もいましたし、19世紀の作曲家にはこのような鍵盤で作曲や演奏をしていた人もいたことでしょう。
ホフマンの鍵盤については、Keyboard history鍵盤の歴史)をご覧ください。

以下の表と図は、鍵盤のサイズを選択できた場合、『手の小さい』ピアニストの割合がどれくらい大幅に減るかを示しています。



この情報を提示するもう1つの方法は、ピアニストが色々な場所で利用できてコストが問題にならなかった場合に、彼らが選ぶだろう『理想的な』DS鍵盤のサイズを検討することです。
これらの推定値(以下の円グラフを参照)は、ピアニストが実質的な意味においてあらゆる曲目を弾けることを望んでいる、つまり、手の大きさに制約されないことを前提としています。

各グループの境界は、その証拠の根拠からの私自身の判断に基づいており、多くのピアニストが自身の手のスパンを考慮して、過去10年間の問題について演奏したりコメントしたりするのを見てきました。

それには、2-5(人差し指から小指)のスパンや指の太さといった他の要因も、非常に手の小さい少数の女性の相当数がDS5.1を好む可能性が最も高いだろうという事実も考慮に入ってはいません。

成人の男女の円グラフの組み合わせでは、性別が50/50に二分されていると想定しています。

言うまでもなく、それらも子供が考慮に入っていません。

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