PIANISTS FOR ALTERNATIVELY SIZED KEYBOARDS_老化がピアノの演奏に及ぼす影響

この記事の元記事: https://paskpiano.org/impacts-of-aging/



PIANISTS FOR ALTERNATIVELY SIZED KEYBOARDS


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Impacts of aging
老化の影響


Impacts of aging
老化の影響


老化の進行がピアニストにマイナスの形で影響を及ぼすという広範な根拠が存在します。もちろん、これはピアニストの間で大きく異なる可能性があり、老齢になっても高度なスキルを維持している人もいます。

老化が手の機能に与える影響は、一般に多くの研究者によって研究されてきました。これらには、筋肉量や筋力の低下、筋肉の協応性、指の機敏さ、手の感覚の衰えが挙げられます。

ランガナタン(Ranganathan)他の研究では、年齢と共に手や指の筋力が低下し、つまみ力を制御する能力や、つまんだ姿勢をしっかりと維持する能力の低下、手先の速度や手の感覚の衰えが見られました。彼らは、男性に比べて女性の方が、年齢とともに繊細な器用さや強さにより深刻な低下を感じることに気付きました。
筋力の低下は、筋肉量の減少、速筋繊維の萎縮、そして老化で筋肉を完全に活性化する能力が低下することによって引き起こされると思われます。中枢神経系にも通常衰退が見られます。手先の速度の低下は、関節のこわばりの増加や筋肉協調の低下に関連している可能性があります。

ワグナー(Wagner)(1984年)は、ピアニストとバイオリニストに関する自身の詳細な研究で、年齢とともに指の受動的可動性が低下することを発見しています。(下の表を参照。)
受動的可動性は関節の動きに対して起きる機械抵抗の量を決定します。ピアニストにおいては、これが人差し指、中指、薬指、小指の基関節(中手指節関節)の横方向の動きに関連しています。

通常、関節抵抗が高い(つまり、受動的な可動性が比較的低い)ピアニストは一層努力して筋肉を使って補おうとし、筋肉の緊張を高めます。筋肉の緊張が高まると、影響を受けた関節は動きにくくなり、度々パフォーマンス不安の一因となります。 筋肉運動の増加は、それに応じて不利な状態を克服するために中枢神経系をより高いレベルで制御することが要求されます。
関連項目: Principles of ergonomics and biomechanics(人間工学と生体力学の原則)

ピアノの演奏に関する老化の影響の広範な事例証拠が存在します。
ピアニストによって報告された影響としては、届く範囲(即ち、手のスパン)の減少、柔軟性の維持の困難さ、関節痛の増加が挙げられます。
老化は多くの併存症(別の病気を併存している状態)とも関連しており、そしてそのことが手に影響を及ぼす通常の老化過程を悪化させる可能性があります。
加齢に関連する顕著な状態は変形性関節症ですが、ピアノの演奏の出来に影響を与える他の状態には、関節リウマチ、デュピュイトラン拘縮、そして例えば癌治療に使用される化学療法の薬物の副作用などがあります。


※ Passive spread 3-4
中指から薬指の受動的な広がり

※ Range of passive spread of fingers 3-4 in relation to age (pre-set load 50 Ncm)
年齢との関連で中指~薬指の受動的な広がりの範囲(あらかじめ設定された荷重50Ncm)。


References - 参考文献


Ranganathan, V. K., Siemionow, V., Sahgal, V. & Yue, G. H.(ランガナタン・V・K、シェミオノフ・V、サーガル・V、& ユエ・G・H)(2001年)
Effects of aging on hand function.(老化が手の機能に及ぼす影響。)
Journal of the American Geriatrics Society(アメリカ老年医学会誌), 49, pp 1478-1484.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11890586/


Wagner, Ch.(ワグナー・Ch)(1984年)
Success and failure in musical performance: Biomechanics of the hand.(音楽の能力における成功と不成功: 手の生体力学。)
In: Roehmann F.L., & Wilson F.R. (Eds)(ローマン・F・L、およびウィルソン・F・R(編集者)): The Biology of Music Making, Proceedings of the 1984 Denver Conference, St Louis, Missouri, MMB Music Inc., 1988(音楽作成についての生物学、1984年デンバー会議の議事録、ミズーリ州セントルイス、MMB音楽社、1988年), 154-179.
http://www.christoph-wagner-musikphysiologie.de/CH.%20Wagner_Success%20and%20failure_1988.pdf


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