PIANISTS FOR ALTERNATIVELY SIZED KEYBOARDS_様々な大きさの鍵盤を用いた比較研究

この記事の元記事: https://paskpiano.org/comparative-studies-using-different-keyboards/



PIANISTS FOR ALTERNATIVELY SIZED KEYBOARDS


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If everyone plays the same size,
most are playing the wrong size!

みんなで同じサイズを弾くと、
ほとんどの人が不適切なサイズを弾いています!


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細幅鍵盤が必要な理由:その根拠


Pain, injury and ergonomics
疼痛、傷害、人間工学

Comparative studies using alternatively sized keyboards
サイズが選べる鍵盤を用いた比較研究


Comparative keyboard studies
鍵盤の比較研究


研究におけるサイズの選べる鍵盤(※)の使用は非常に新しい活動分野ですが、アメリカとオーストラリアの研究チームから重要な結果が分かってきています。

ライステン(Wristen)氏他(2006年)は、身体的な安楽に関する経験的データを提供するため、手の小さいピアニスト(有効な1-5(親指から小指)のスパンが8インチ(約20 cm)以下であると定義)を対象とした、筋電図検査の使用が含まれている予備研究を実施しました。
指定の音楽の抜粋の演奏中の、筋肉負荷、手のスパン、手首の屈曲と伸展、橈骨と尺骨の逸脱が測定されました。その試験は、特定の鍵盤の演奏、体系的な練習会、そして他の鍵盤への移動から成っていました。
試験ではまた、専門家集団によって記録や評価がなされ、結果は自己評価と比較されました。比較の用途にDS5.5® (7/8)鍵盤とDS6.5 (標準)鍵盤の両方が使用されました。

この研究の結果は、被験者の自己申告による最高の成績が専門家の評価と一致することを示しました。すべてのピアニストが全体的な快適感に基づいてDS5.5®鍵盤を選びました。
この結果は、鍵盤の打ち損ない、躊躇、および、必要な手のスパンの範囲、測定された関節角度、強さの荷重などといった実験データに基づく専門家の評価によって実証されました。
著者らは、DS5.5®鍵盤を使用するとこれらのピアニストにとって練習がより容易で楽しいものになると結論付けています。

芳村氏とチェスキー(Chesky)氏(2009年)は、標準鍵盤とDS6.0®(15/16)鍵盤を使用して、ピアノを専攻する大学生の間の痛みと緊張を比較しました。
痛みや緊張のレベルが手の小さい学生の間で著しく高いことが分かりました。結果はまた、DS6.5®鍵盤と比較してDS6.0®を使用した場合の痛みの大幅な軽減も示しました。
この違いは手の小さいグループで統計的に有意でした。また、著者らが手の状態を視覚的に分析したところ、手の大きいピアニストにとっては明らかに心地良さがより大きく、手の小さい人たちは過度に伸展していることに気付きました。
この結果は広く受け入れられている人間工学の原則と一致しています。

シドニー大学による最近の研究(チー・ジュヤン(Chi, Ju-Yang)氏他、2021年)では、ブロンウェン・アッカーマン(Bronwen Ackermann)博士(Medical Problems of Performing Artists(アーティストの医学的問題)誌の編集者)の指揮のもと、3つの異なるサイズの鍵盤を使って練習したり曲目を演奏したりする様々な手のスパンとピアニストの筋肉活動を比較しました。
筋電図のデータに基づく結果から、ピアノの鍵盤の大きさが特定の筋肉の活動に影響を与えることが確認され、手の小さなピアニストが演奏中の筋力消耗を軽減するために、鍵盤の幅が狭いピアノを使用することが有益であることが示されました。

興味深いことに、シドニーの研究では、1人を除くすべての参加者が、在来型のオクターブで6.3インチ(16.51 cm)の鍵盤よりも、6.0インチ(15.24 cm)または5.5インチ(14.06 cm)の小さいサイズの鍵盤のどちらかで演奏することを希望していることが明らかになりました。
参加者の手のスパンの大きさは様々で、決して全員が『小さい』わけではありません。中には手のスパンが8.5インチ(21.6 cm)を大きく超える人もいました。

この研究の参加者の1人が、最近の記事で自身の体験を以下のように語っています。
http://thepianoteacher.com.au/articles/goldilocks-three-pianos-ergonomics-pianists/

大きさを縮小した鍵盤の効果に関する個々の体験談については、Feedback from pianists(ピアニストからの意見)をご覧ください。

Ergonomically Scaled Piano Keyboards(人間工学的にスケーリングされたピアノ鍵盤) – ESPKとしても知られるキーの幅の狭い鍵盤。


References - 参考文献


Chi, J-Y., Halaki, M., Booker, E., Boyle, R. & Ackermann, B.J.(チー・ジュヤン、ハラキ・M、ブッカー・E、ボイル・R、& アッカーマン・B・J)(2021年)
Interaction between Hand Span and Different Sizes of Keyboards on EMG Activity in Pianists: An Observational Study(ピアニストの筋電計の動きに対する手のスパンと様々な大きさの鍵盤との相互作用: 観察研究。)
Applied Ergonomics, 97, November.(応用人間工学、97、11月。)
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32678769/


Coates, S.(コーツ, S.)(2017年)
Goldilocks and the Three Pianos - Ergonomics in Pianists.(金髪の人たちと3つのピアノ - ピアニストにおける人間工学。)
The Piano Teacher, November, Hal Leonard Australia.(ピアノ・ティーチャー、11月、ハル・レナード・オーストラリア。)
http://thepianoteacher.com.au/articles/goldilocks-three-pianos-ergonomics-pianists/


Davis, P., & Evans, S.(デイビス・P、& エヴァンズ・S)(2007年)
Pianists' adaptability to smaller keyboards.(小さい鍵盤へのピアニストの適応性。)
Poster Paper Presented at the Music Teachers National Association 2007 National Conference, Chicago, Illinois.(全米音楽教師協会2007年イリノイ州シカゴ全国会議で発表された広告ビラ)


Wristen, B., Jung, M.C., Wismer, A.K.G., & Hallbeck, M.S.(ライステン・B、ユング・M・C、ウィスマー・A・K・G、& ハルベック・M・S)(2006年)
Assessment of muscle activity and joint angles in small-handed pianists.(手の小さいピアニストの筋肉活動および関節角度の評価。)
Medical Problems of Performing Artists(アーティストの医学的問題), 21 (1), 3-9.
http://digitalcommons.unl.edu/cgi/viewcontent.cgi?article=1007&context=musicfacpub


Yoshimura, E. & Chesky, K.(芳村・E、& チェスキー・K)(2009年)
The application of an ergonomically modified keyboard to reduce piano-related pain.(人間工学的に変更されたピアノ関連の痛みを和らげる鍵盤の使用。)
MTNA e-Journal, November. (MTNA電子ジャーナル、11月。)
https://paskpiano.org/wp-content/uploads/2021/09/Yoshimura-Chesky_MTNA_E_Journal.pdf


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